五歳男の子フルセットに必要な和装小物について
すっかり秋めいてきましたね。
京ちゃん(仮)です。
前回は、女の子の和装小物について解説したので、今回は男の子について紹介したいと思います。
まず、「男の子の着物って、何揃えたら良いの?」となりますが、巷ではオールインワンのセットとか結構売られています。かく言ううちのお店も売られています。
では見てみましょう。
…大体こんだけです。
まず、羽織と着物、これは必須ですね。
襦袢(じゅばん)は大体着物の中に入っています。同じこども着物でもメーカさんによってサイズが微妙に違うので昨今のメーカーさんは着物と襦袢はセットにしてきます。
たまに古い着物で襦袢(じゅばん)がないものもあります。そうなったらイチかバチかで既製品のものを合わせるか、お店に頼んでオーダーメイドするか、お客様自身でハンドメイドすることとなります。
そして袴、5歳男の子の七五三のお詣りは袴姿と大体決まっていますね。豪華な金襴袴も、シンプルな縞袴もどちらもおすすめです。
ちなみに、3歳は袴姿のほかに産着を仕立てた着物にお被布を着てお詣りすることもあります。
では、そのほかの小物を見て行きましょう。
●羽織紐
羽織の前につけるアレ。ないと地味に落ち着かない。
ちなみに、房のところはセロファンで固定されていて、セロファンを外すとふわふわします。
お詣りの時はセロファンを必ず外してくださいね。
●御守り
女の子のお守り同様、良くお客様から用途を聞かれるのですが、取り敢えず帯のお腹に挟んでください。
こいつらもきっと房が本体です。
ご利益はありませんが、メーカさんや販売店さんの「佳い七五三を過ごされますように」「健やかに育ちますように」の願いが込められています。きっと。
●懐剣(かいけん)
これも帯のお腹に差すものです。元々は守り刀として魔除けの意味もありました。
しかし、現代で刀なんか持つと銃刀法違反と言うか普通に危険なので、中身はボール紙で出来た芯です。
おそらくこいつも房が本体。帯のお腹に差して房を見せます。
ちなみに、この構造が男の子の「中身はどうなっているのだろう?」と言う好奇心を刺激してしまうらしく、年に一度くらい「子供がほどいてしまった!」と仰るお客様がおられます。
一度解かれると私たちにもなかなか結べないので、好奇心旺盛なお子様がいらっしゃる方は親御さんが保管し、撮影かお詣りの直前に付けるようにしてください。
●角帯
…袴の下に巻くアレです。帯がないからと、腰紐や伊達締めで代用しないでくださいね。
●扇子
末広とも言い、女の子のお祝い着物にもついてきます。
女の子とは違うのは房が付いていないこと。
用途は、懐剣やお守りと一緒に帯のお腹に差したり、うちわのように仰いだり、飛ばして遊ぶことです。なくしたり壊したりしないよう、親御さんがしっかりと管理しましょう。
●雪駄
…足に履くやつ。以上。
ないとちょっと始まらない。雪駄を履き慣れなくて痛がる可能性もあるので、移動中は履き慣れた靴にされる親御さんが多いです。
雪駄のサイズについて図解しましたので、参考にしてみてくださいね。
弊社で取り扱っているものは16.5cm~21.0cmまでのものとなります。
22cm以上の雪駄は基本的に市場にないので大人用の24cmからになります。
今後、男の子の卒業式着物が増えてきたら22cm前後の雪駄も市場に出回るかもしれせん。
ちなみに、何でお洋服の靴は5mm刻みであるのに、草履や雪駄は1.5cm刻みなのか。
おそらく、一寸の半分の五分刻みになっているのだと思います。
靴はサイズが大きいとすっぽ抜ける危険性が増しますが、草履や雪駄は鼻緒を足の指で挟んで履くので、多少大きくても大丈夫!と、言った和装界ならではのアバウトさがあるようです。
ざっとここまで、羽織紐・御守り・懐剣・角帯・扇子・雪駄は袴セットにオールインワンで入っていることが多いです。心配ならば取り敢えず袴と小物の7点セットをお買い求めいただくのが無難です。
「いやいやいや、袴はあるの、懐剣だけ欲しいの!」「角帯だけ必要!」
そんなお客様のために小物のバラ売りも致しておりますよ。
…でも、日数は余裕をもってご注文くださいね。京ちゃんからのお願い。
では、その他の和装小物行ってみましょう。
●足袋
足に履くやつ。靴下で代用しないでね。以上。
●半衿
襦袢の衿元に縫い付けるやつ。
裁縫が苦手な方は+1,200円税抜で弊社で承っていますのでお申し付けください。
●腰ひも
腰に巻くあの白いやつ。うちのお店では二本で入れています。
それ以上使われる方は一本ずつ買い足してください…。
●伊達締め
腰ひもよりも幅が広く、しっかりと結べる。それが伊達締め。
男の子用も売っています。
●半じゅばん
男の子の肌着。Tシャツで代用も…げふんげふん。
以上になります。
次回は三歳の女の子小物についてご紹介したいと思います。
それでは、京ちゃん(仮)でした!