卒業式の袴についてのいろいろ
卒業式には着物には欠かせない袴!いろいろありますね。刺繍の入ったもの、ぼかし染めのもの、無地のもの、一見無地に見えて裏地やプリーツの色が違うもの…
今回はそんな袴についてのエトセトラをご紹介したいと思います。
■行燈袴「あんどんはかま」ってなんですか?
行燈袴「あんどんはかま」は中が分かれていないスカートのような袴です。着付けが楽なので市場に出回っている卒業式着物用の袴はほぼほぼ行燈袴です。
中が分かれてキュロットのようになっている袴は「馬乗り袴」と呼ばれます。市場にあまりなくて当店では取り扱いはありません。
■袴の色はどんなのがあるの?
袴は着物の無難に合わせやすいように「エンジ・黒・深緑・紺・紫」がスタンダードな色です。
控えめな「和」な感じの色で、華やかな振袖と二尺袖とのコントラストもあって相性もいいのです。
昨今では洋服でくすみ系カラー、ナチュラル系・アースカラー系が流行っているので、着物も全体的に淡い色にまとめるのが主流になっており、メーカーさんも淡い色系の袴を販売しています。
■袴の色はどう合わせたら良いの?
帯もそうですが、着物の中で地色の色の次によく使われている色を合わせると相性良くまとまりますよ。
例えば、赤い地色の着物で紫の花が描かれ、緑色の葉の模様があった場合、緑か紫が良いといった感じになります。
袴下帯も着物の柄の中に入っている色を合わせることが多いです。
着物の中に含まれている色と全く同じ色の袴や帯が見つかることは基本的にはないので、この際「緑」という色のカテゴリーだったらOK、ばっちり同じ色の「緑」だったらラッキー!ぐらいの勢いでコーディネートしています。
もちろん、黒地の着物に黒の袴などの同じ色どうしの共色の合わせ方もあります。その際は袴下帯をアクセントにすることがあります。
昨今では全体的にパステルが多いので、白い着物にベージュの袴と袴下帯のコーディネートなどもよく目にします。
■ウールの袴はポリエステルの袴とどう違うの?
やっぱり上質の袴が欲しい、教員で毎年使うのでウールが良い、と言ったウールの袴もニーズがあります。
ウールは毛で出来ているので保温性があります。その代わり高価です。
安いウールはごわごわしてプリーツ感が出にくい傾向があります。上質のウールほど薄くて軽く、プリーツ感があります。スーツも同じですね。
ポリエステルはプリーツ性に優れ、何よりも安価であることが特徴です。しわになりにくくお手入れが簡単です。
上質なポリエステル袴になりますと縫製がしっかりしていたり、プリーツ感がしなやかになります。
↓弊社の人気商品「大正ロマンのウール袴」はしなやかな生地にプリーツ感があります。
以上、袴についてのあれこれでした!