家紋入れにつきまして

11月も終わりに近づき、すっかりと冬に近づいてきました。
ココアがおいしい季節です。

七五三も終わりに近づきほっと一息の束の間…もう年末かい!な京ちゃん(仮)です。

今年の秋はブログでもツイッターでも小物小物とぶつぶつ言っておりましたが、おかげさまで小物、例年になく売れました。

…さておき、七五三シーズンも終了に近づきつつあるので、今回は家紋入れのお話をしたいと思います。

■家紋入れって何?

おうちの紋章(家紋)を着物に入れることです。
そうすることによって、その着物を着た人がどこの家の出身かを表すもの。
また、家紋を入れることによって着物の格も上がるので、フォーマルな場や冠婚葬祭などで着物を着ていく際に着物に家紋が入っていることが必要になってくる場合があります。

■家紋って、着物のどこに入れるの?
まず、図でザクッと説明します。しかも、料金まで載ってます。親切ですね。

五つ紋の場合、前の胸元に二か所、背中の真ん中に一か所、両袖に二か所となります。

こんな感じ。

三つ紋の場合、真ん中に一か所、両袖に二か所となります。

一つ紋の場合、背中の真ん中に一か所。

通常、男の人は五つ紋で、女の人は一つ紋もしくは三つ紋を入れる場合が多いです。

 

■どんな家紋が入るの?

弊社で家紋入れを刷る場合、刷り家紋となります。
こんなの。

■刷り家紋って、何??染と何が違うの??

刷り家紋は白や黒や金などの不透明の染料を生地にプリントします。なので、紺や黒などの濃い色にも乗せることができるのです。

染の家紋は生地を染めて入れるので、濃い色の場合は見えない可能性があります。なので、生地を染める際に一緒に家紋を入れたり、家紋が入る箇所を染めない状態で白く抜いておき(石持)、後でそこに家紋を入れるなどの方法があります。

石持の図。

後で家紋が入れられるように家紋が入るところが白く抜けています。これを石持と言います。

まれに、「刺繍紋入れてください、金で」と言われることがあります。
弊社では染の家紋も、刺繍紋も承っていません。

■刺繍紋は?

刺繍紋って、手間が掛かっている分格が高いのでは??という質問をたまにお受けしますが、刺繍紋はどうやら洒落紋の一種で、染め家紋に比べるとややカジュアルなランクのようです。

たしかに、刺繍紋はどちらかと言うと洒落ものや飾りに多い印象です。
京ちゃん的には家紋入れのランクは 染>刷り>刺繍だと思います(飽くまでも京ちゃん並感です)。

めっちゃカジュアルな刺繍紋の例。

大体の着物は家紋がいれやすいよう、肩のところは模様がなかったりするのですが、デザイン性が高いものや小紋柄の場合、せっかく入れても見にくくなることがあります。
どこにあるのかわかりにくいよー!

その場合、弊社ではお客様に事情を説明し、「柄と被って見えにくくなりますが良いですか?」とお断りを入れています。

■貼り付け家紋もあります。

そんな刷り家紋ですが、家紋屋さんに依頼するので一週間ほどお時間をいただきます。
「そんな時間ねえや!」「貸衣装なんです!」な方には貼り付け家紋があります。


6枚組の家紋シールで、着物に貼るだけ。弊社では100種類以上の家紋シールをお取り扱いしております。
なかった場合はオーダー家紋も受け付けております。

…でも、オーダー家紋や注文が重なって弊社に在庫がない場合はお取り寄せになりますので、余裕をもって注文してくださいね…。京ちゃん心からのお願い。

■うちの家紋がわからない!

大体は親から受け継いだ着物や、お墓参りの墓石に家紋があると言われていますが、そうでない場合は本当に我が家の家紋探しは大変だと思います。

しかし大丈夫。そんな時のために家紋界では定番の家紋が用意されています。
ずばり、男は丸に違い鷹の羽、女は五三桐です。
わからない時はこれを貼っておけ!のノリです。

←違い鷹の羽 ←五三桐
※女紋の五三桐は諸説によって丸が付くことと付かないことがあります。

貸衣装やさんも、大体はこれらの家紋で用意しておいて、上から貼り付け家紋を貼るパターンが多いみたいです。

以上になります。
京ちゃん(仮)でした!

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